今更ながらの映画レビュー「ジュラシックワールド/新たなる支配者」
管理人のくま
我ながら映画レビューとして、これ以上の悪いタイミングは無いと思います。
夏休みも終わり、気になっている方はほぼ観ているであろうこの映画。まもなく公開終了ですが恐れずレビューしていきます。
Contents
見どころ
今回はシリーズの集大成とも言える作品です。
シリーズを観たことがない方のために簡単にストーリーを説明すると、ジュラシックシリーズは二部構成になっています。
第1部は「ジュラシックパークシリーズ」
全3作です。琥珀に閉じ込められていた蚊の血液から恐竜のDNAを採取し、とある島で恐竜テーマパークが作られます。そこで恐竜たちのコントロールに失敗し、最後にテーマパークは崩壊していくというお話です。
第二部は「ジュラシックワールドシリーズ」
こちらも全3作。ジュラシックパーク崩壊後に再び作り上げられた恐竜たちのテーマパークのお話です。ジュラシックパークは恐竜を現代に蘇らせることを主眼に置いていましたが、こちらのシリーズは恐竜がいることは当たり前の世界観になっています。そんな恐竜たちを軍事利用しようとするものが現れます。遺伝子操作された恐竜など、少しバイオハザードに通じる設定です。
話を戻すと、本作はそんな6作全ての話が繋がる集大成です。
歴代主要人物が総登場するお祭りのような映画となっています。
これだけのシリーズものをごった煮にすると、ストーリーが散らかってしまいそうに思います。しかし、そこは見事の一言。
旧作の名シーンのオマージュがふんだんに盛り込まれています。ジュラシックパークから観続けているファンにとってはニヤリとすること間違いなしです。
ジュラシックパークシリーズが傑作たる所以
このシリーズ。映画の教科書のような作品だと思っています。
スティーブン・スピルバーグが天才たる所以。それは一切の無駄なカットがなく、徹底的に練り上げられた起承転結の構成です。
起・承・転・結 それぞれのレベルが突出して高いのです。
映画や小説を見ているとこの4構成のどこかが突出している作品には出会います。話の転じ方が見事すぎる映画。冒頭の掴みが秀逸すぎる映画。
このジュラシックパークはその全てが完成され、抜きん出てレベルが高いのです。観ていて「良くこんなストーリーが思いつくな」と感心してしまいます。
例えば今作の「ジュラシックワールド/新たなる支配者」の起の部分をお話します。前作の「炎の王国」のラストは、恐竜のテーマパークが火山の噴火に見舞われ崩壊するシーンで終わります。それから数年後、逃げ延びた恐竜たちは世界中に広がり、そこで繁殖し人間を脅かす存在になっていました。
今まで恐竜テーマパークにのみ存在が許された恐竜たち。それが人間の生活圏を我が物顔で闊歩しているのです。これだけでグッと映画に引き込まれてしまいます。
それを受けての承・転・結。中だるみすることなく、あっという間に146分という時間が過ぎ去ってしまいました。
そしてシリーズ共通のテーマである「家族愛」「大自然への敬意」。
これもしっかりと描かれています。ヒロインの女の子はなんとクローン人間。そんな人工の生命体が自身の出生に悩みながらも、家族の絆や温もりを感じていくシーンも必見です。
残念だった点
これは作品が悪いというより、シリーズ化した映画の宿命と言っても良いでしょう。
飽きてしまいます。
恐竜が登場するシーン。恐竜同士が戦うシーン。どれも初見では度肝を抜かれる演出でした。
しかしこれだけシリーズ化が進んでしまうと、驚きや新鮮さは無くなってしまいます。
どれだけ新種の恐竜を出そうが、どれだけ凶暴な肉食恐竜を出そうがそれは避けられません。正直、恐竜同士の戦闘シーンは唯一退屈に感じてしまいました。
フォローをしておくと、初めて見る方は問題なくワクワクできる演出だと思います。そしてどのシリーズから観てもしっかり楽しめる映画だと思います。
まとめ
初見の方は大迫力の恐竜シーンにワクワクドキドキ
シリーズのファンなら恐竜を含めた登場人物の絆にジーン
本作を総評するとこうなりました。
難しいこと抜きにして、主演のクリス・プラットがカッコ良いです。クールでタフな主人公だけでも観る価値がある映画です。
動画視聴のリンク
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