『今日も明日も負け犬。』 ほとんど知られていない病に苦しみながらも、前を向いて生きていく女子高生の話
想像してみて下さい。自分の病気が世の中に認知されていなく「サボり病」として扱われたら。「起立性調節障害」を取り扱った映画です。
この映画の凄いところは、なんと監督の西山さんが当事者本人。しかも撮影していたのは当時16歳の高校生時代。撮影スタッフも全て高校生。もう、それだけで何か励まされます。
地元の市報で紹介されていたのを、たまたま見て「これは行かねば!」と即申し込み観に行きました。まだ全国ロードショーではないのですが、コツコツと観れる場所を増やしてくれています。
『今日も明日も負け犬。』公式HP
https://kyoumoashitamomakeinu.com/
Contents
見どころ
なんと言っても、理解されない病に日常が壊され、人に理解されず絶望するシーン。監督が当事者だからこそ描ける、「実体験からくるリアリティ」が胸を打ちます。
タイトルにもあるように、「病を乗り越えました!ハッピーエンドです!」といった話ではありません。西山監督は現在も病と共に生きています。「負け犬」という言葉に込められたメッセージから、「勝たなくていい。ただ前を向いて生きればいい」という力強さを感じ、そこに勇気づけられます。
予告動画
https://youtu.be/QafJcEf1ua8
『起立性調節障害』とは
1番特徴的な症状として「朝起きられない」ことです。
朝は苦手という人がほとんどではないでしょうか?ゆえに「サボっている」と誤解されがちです。しかし本当に頑張っても起きられない。周囲が活動している中、寝て過ごしている。それが日常になると1人だけ置いて行かれたような気持ちになり、意欲や社会性の低下なども引き起こします。作中の台詞に、ひとり夜に目覚め「絶望から1日が始まる」というシーンがあります。
「起立」とはまさに「立ち上がる」の意味。「立ち上がり時」に脳の血流が低下する病気らしいです。結果、立ち上がるときだけでなく、起床時に立ちくらみや、ひどい頭痛などに襲われます。ひどいときには、そのまま失神してしまうこともあるようです。
現在の活動と、これから
もともと、西山監督のご友人がその人生を小説にしたことが始まりでした。それを映像に関心が高かった西山監督が、映画化に向けて動き出します。そして続々と集まってくる同世代の仲間たち。
なんと東京上映だけでなく、ニューヨーク上映も決定したようです。
やりたいことを始めるのに「環境」「年齢」は関係ないと、教えてもらえる映画でした。
ドキュメンタリーダイジェスト
https://youtu.be/gPWg8Z16ZLc
ANNニュース特集
https://youtu.be/mp4xxik8Y0s