母が特養に入居して②

ゴールデンウィーク明けに特養に入居した母。もう2ヶ月が経過しました。昨年の12月に大腿骨の骨折で入院しそのまま施設入居となったので、8ヶ月は家に帰っていません。

以前は家で暮らし続けることを生き甲斐にしていましたが、自宅転倒が余程トラウマになったのか、今はずっと施設で暮らしたいようです。

今の施設は母の希望に近い施設で、本人も気に入っているようです。わたしも母が施設に慣れるまでは、こまめに電話連絡をして本人と施設の方が安心できるよう努めました。

コロナ禍だとなかなか事前見学や体験入居ができず、入所後にギャップを感じる方も多いようです。そこでわたしが入居前後に心掛けたことを3点紹介します。

Contents

入所前ヒアリング

母が入院して退院の見通しが経った頃です。在宅介護から施設介護と生活様式がガラッと変わるタイミングで、母にこれからどう生きていきたいかヒアリングをしました。聞いた内容はこんな感じです。

□これからどう生きていきたいか?

□今後父とどう関わっていきたいか?(両親は不仲であり、父も入院したので意思確認しました)

□どのような施設で暮らしたいか?

少し終活のようなヒアリングになりました。終活系の話題を嫌う母なので、こんなタイミングでなければ切り出せない話でした。このときに「リハビリを継続して、少しでも自分のことは自分でできるようになりたい」と希望を聞くことができました。なので、できるだけリハビリ環境が整った施設に入居させることにしたのです。

実は特養でリハビリ環境が整っているところは少なく、日常生活の中で機能回復させていくところが多いです。できるだけ自分でできることは自分でやり、運動機能を低下させないようにする施設が中心となっています。今入居している特養はリハビリ施設並みに環境が整っています。理学療法士が常駐しており、入院中に受けていたリハビリ内容を引き継いでやってくれるという充実ぶりでした。

特養の受け入れ先は、ほぼ同じタイミングで2ヶ所からお声を頂いていました。お断りした施設はかなり綺麗な施設で、部屋にテレビを持ち込め居住性は申し分ない施設でした。一方、現在入居している施設はなかなか歴史のある佇まい。外観を見たらお断りする方もいらっしゃる施設です。

第一印象では綺麗な施設にしようと考えていました。しかし、母の希望をよくよく考えるとリハビリができる環境が良いと考え、後者の施設にお願いすることにしました。

結果、大正解でした。

施設の方に母の情報を包み隠さず伝える

母はいわゆるトラブルメーカーです。気に入らないことは口に出し顔にも出します。慣れないヘルパーさんに嫌味を言うなどしょっちゅうです。働いていたときも周囲に気を遣わせるようなタイプでした。

もともとお嬢様育ちで専業主婦の時期が長かった母。自分の思い通りにいかない事が嫌で、周囲の人が自分のためにしてくれることは当たり前と思っています。この特性は施設の人に事前に伝えておくべきと思いました。

そうしたのには理由があります。以前、在宅介護中にデイケアに通っていたのですが、そこでかなりの迷惑行為を行い出入り禁止を食らってしまったのです。母の性格や行動はなかなか変えられないですし、本人も変える気がないので、せめて施設の人に「こういった言葉を吐き、こんなときにこういった行動をとることがあります」という事を事前に伝えておきました。いわゆる「母のトリセツ」です。

介護施設は親を入れたら終わりではないと思っています。わたしの生活が落ち着いたのも施設でお世話をしてくれる人たちがいてこそです。この環境を維持するためにも、施設の方々には気持ちよく母の介護ができるように環境を整えるべきたと考えます。

先日母は誕生日を迎えたのですが、誕生会を催してくださりバラの花束まで頂いていました。

母が特養に入居して、誕生会を開いてもらう母
実家生活では誕生会など数十年間してなかったと思います

入居直後は安心感を

母はトラブルメーカーとは言え、新しい環境では不安も多いと思いました。その不安から他の人にキツく当たってしまうこともあるかと思い、できるだけ本人が安心できるような環境を作るようにしました。

今はコロナ感染予防で面会謝絶なので、かわりにこまめに電話を繋いでもらうようにしたのです。入居後は1週間目に。その後は2週間。慣れてきたら1ヶ月に1度と、普段の愚痴ややってほしい事を思い切り吐き出してもらうようにしました。母の要望を100%叶えてあげることはできませんが、出来ることは極力やっています。

季節の変わり目に好きな服を送ってあげたり、母の日に読みたがっている本を送ったり。母も施設の方々も気持ちよく過ごしてもらうことが、結果わたしの安心にも繋がっていくのです。

母は元気な頃、日本画を嗜んでいました。そのことが自慢なので本人が書いた日本画をスマホで撮影し、ミニチュアを作ってプレゼントしてあげました。現物だと巨大過ぎて施設の邪魔になると思ったからです。これが他の入居者さんや施設の方々との会話のきっかけになっているようでした。嬉しそうに自分が描いた絵を語る母の姿がが思い浮かびます。

母の絵のミニチュア、キンコーズ、入居した介護施設にプレゼント
キンコーズでミニチュアキャンパスにしてもらいました

△「キンコーズミニキャンバスフォトのサービス」 キンコーズHPより
https://www.kinkos.works/shopdetail/000000003591/
ミニュチュアキャンバスはとっても可愛いです

キンコーズ ミニキャンバスフォト、介護施設に母の絵を

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母が特養に入居して①
https://bit.ly/3RvphRz

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