まさかウチの親が「振り込め詐欺」被害に
よく言われることですが「まさかウチに限って」は起こります。
毎日NHKのニュースを見て「振り込め詐欺」を知っていた母も、引っかかりそうになりました。当時ニュースを見ながら「なんで、こげなん簡単な嘘に引っかかるんやろね」と言ってました。
今日は、高齢者を狙った『特殊詐欺』『実際に母が騙された手口』『その対策』をお伝えします。
Contents
『特殊詐欺』の背景とその手口
まず、コロナ禍で『特殊詐欺』は増加傾向にあります。特に「還付金詐欺」と呼ばれる手口が増えています。
背景として、コロナ関連の給付金制度がありました。そこに目とつけた犯罪者は「高齢者の収入が少ない」→「少しでもお金が入ってくるならならば」という心理をついています。また、職を失った人に「楽して稼げるバイト」として「受け子」「申し子」のあっせんが増えています。(「受け子」現金を受け取る。「申し子」振り込まれた口座から現金を引き出す)特に、未成年がその犯罪の片棒を担がされています。
福岡県警察がYouTubeにアップしている、実際に起きた『特殊詐欺』の電話口のやりとりです。市職員を名乗り、「還付金詐欺」を行ってる様子を観ることができます。
「福岡県警察公式チャンネル」より
https://youtu.be/hrjc8r9Wa_s
実際に母が騙された手口
母は「架空料金請求詐欺」にあいました。内容は「息子さんがレンタルDVDを長期間延滞しており、その延長料金を払ってほしい。振り込まなければ、家庭裁判所に訴訟する」というものでした。その金額は20万円。母がお金を振り込む前に、わたしに説教をしようと怒りの電話をかけてきました。「こげな恥ずかしい真似を親にさせるな!」と。そこで詐欺だと気づき、振り込まずに済んだのです。順番が逆だったら、振り込んでいたでしょう。
『特殊詐欺』には以下の種類があります。
①オレオレ詐欺
②預金詐欺
③架空料金請求詐欺
④還付金詐欺
⑤融資保証金詐欺
⑥金融商品詐欺
⑦ギャンブル詐欺
⑧交際あっせん詐欺
⑨キャッシュカード詐欺(不正利用されていると連絡がくる)
対策と被害に遭ってしまったら
対策はなかなか難しいと言えます。理由はこれだけ多くの『特殊詐欺』のニュースがあり、ATMに啓蒙ポスターが貼られているにも関わらず、被害は増えているからです。犯罪者は高齢者の心理を巧みについて、金銭を騙し取ろうとしてきます。
2021年の『特殊詐欺』被害額は東京都だけでも約65億円。この金額は国会議員に年間で支払われる給料すら上回り、地方町村の年間予算にも匹敵します。(国会議員の平均年収2,100万×議員数245人=51億円)
「電話をかけながら、ATMを操作するような状況になったら詐欺と思え」くらいの話を、ご両親としておいても良いかもしれません。
被害に遭ってしまった場合も、救済措置があります。「振り込め詐欺救済法」というものが平成20年に施行されています。金融機関が振り込んだ口座を凍結し、残金が残っていた場合は返還される制度です。被害に遭われてしまったら、速やかに「警察に連絡」→「振り込んだ金融機関に連絡」の手順をとりましょう。
「振り込め詐欺救済法」政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201108/2.html
「金融犯罪の手口」全国銀行協会
https://www.zenginkyo.or.jp/hanzai/rescure/