ひとりっ子介護のメリット・デメリット
介護の相談に行くと、定番のやり取りがあります。
「ご兄弟はいらっしゃいますか?」
「いいえ。ひとりっ子です」
「それは大変ですね」
大変なこともありますが、助かっていることもあります。
そんなひとりっ子介護のデメリットとメリットを2つずつまとめてみました。
Contents
デメリット
①負担費用が高くなる
両親に十分な貯金がない場合、手出しする費用が高くなります。
また全ての立ち会いや手続きを1人で行うため、交通費や諸手続きにかかる費用も馬鹿になりません。
②作業分担ができない
介護が発生すると、やらないといけない作業がたくさん発生します。
入退院時の立ち会い、行政への各種申請、被介護者がやっていた事の対応(支払い、町内会など)、各種保険の請求手続きなどなど。
しかも本人でないとできない手続きが多く、その都度「委任状」を書いてもらったり、親子関係を証明する「戸籍謄本」がないと対応できないこともあります。
電話して問い合わせしても「ご本人でないと。。。」にかなり時間を要してしまいました。
メリット
悪いことばかりではありません。
兄弟が一致団結して介護できれば良いのですが、どの程度介護できるかはそれぞれの生活環境で違ってきます。また、過去の親兄弟との関わり方によっては一致団結とはいかない場合もあるようです。
①意思決定に伴う兄弟間のトラブルがなく、物事を迅速に進められる
よく耳にする兄弟間のトラブルの代表例として
『延命措置をどうするか』『誰が介護するのか』『誰がお金を負担するのか』『どこの施設に入れるのか』こういった問題とは無縁なので、余計なストレスにさらされずに済みます。
わたしの親戚の例では『親の部屋を個室にするか多床室にするか』で兄弟が揉めていました。
また、兄弟に相談する必要がないので「これでやる!」と決めたことを迅速に進めることができます。(相談せずに決断するので、その分慎重に判断する必要はあります)
②相続争いにならずに済む
争族とはよく言ったものです。
これはビックリするほど骨肉の争いを繰り広げます。(わたしの親兄弟がそうでした)
詳細は省きますが、仲良かった関係でもお金が絡むと人が変わってしまう場合があります。
わたしの場合は両親に高額の借金があるので、誰の許可を得ずに「相続放棄」を選択できます。
そして親の介護費が不足しているので、空き家の実家を売ろうとも考えています。
これがもし『お金は出さないけど売却に反対する兄弟』がいたら困っていたでしょう。
こうして見ると、ひとりっ子介護が大変とは言い切れないものがあります。